流れ・手続き

墓じまいの流れと改葬許可に必要な書類を法令と自治体の公式情報で整理

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墓じまいで遺骨を別の場所へ移すことは、法律上「改葬」にあたり、遺骨が今ある場所の市区町村長の許可が必要です。許可なく改葬すると罰則の対象になります。必要書類は、現在の墓地の管理者の証明と、改葬先の受け入れの書類が中心です。

この記事は個別の事情への助言ではなく、法令と自治体の公式ページで確認できた内容の整理です。運営者は墓じまいを経験していません。実際に手続きをするときは、遺骨がある市区町村の窓口に確認してください。

墓じまいは法律上「改葬」の手続き

「墓じまい」という言葉は法律にありません。法律が定めているのは「改葬」の許可です。墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号)の条文を、e-Gov法令検索で読んで確認しました(2026-10-02確認・出典)。

第2条第3項

「改葬」の定義。

埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すこと

第5条第1項・第2項

改葬には市町村長(特別区は区長)の許可が必要。改葬の許可は、遺骨が今ある場所の市町村長が行う。

埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。

第8条

許可を与えるときは改葬許可証が交付される。

市町村長が、第五条の規定により、埋葬、改葬又は火葬の許可を与えるときは、埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を交付しなければならない。

第14条第1項・第2項

改葬先の墓地・納骨堂の管理者は、改葬許可証を受け取った後でなければ遺骨を受け入れてはならない。

墓地の管理者は、第八条の規定による埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を受理した後でなければ、埋葬又は焼骨の埋蔵をさせてはならない。

第21条第1号

第5条第1項(許可を受けずに改葬すること)などに違反した者への罰則。

第三条、第四条、第五条第一項又は第十二条から第十七条までの規定に違反した者は、二万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

条文から読み取れる要点は3つです。

  • 改葬は市町村長(特別区は区長)の許可制である
  • 許可を出すのは、遺骨が今ある場所の市区町村である
  • 改葬先の管理者は、改葬許可証を受け取るまで遺骨を受け入れられない

全体の流れ

一般的な順序は次のとおりです。このうち、法令と自治体の公式ページで確認できたのは4(許可の申請)と、そこで求められる書類(2・3)です。1と5は一般的な流れとして書いており、順番は墓地や自治体で違うことがあります。

  1. 親族と話し合う(親族と話し合うときの確認点)
  2. 改葬先を決め、受け入れの書類(受入証明書や使用許可証など)を用意する
  3. 現在の墓地の管理者に、遺骨が埋蔵されている事実の証明(申請書への確認印など)をもらう
  4. 遺骨がある市区町村の窓口に改葬許可を申請し、改葬許可証を受け取る
  5. 墓石の撤去工事を行い、遺骨を取り出して改葬先へ移す。改葬先の管理者に改葬許可証を渡す

書類の中身は、次の節から公式情報を読んだ範囲に限って整理します。

申請書の記載事項と添付書類(施行規則)

厚生労働省が掲載している墓地、埋葬等に関する法律施行規則の第2条には、改葬許可申請書の記載事項と添付書類が書かれています(2026-10-02確認・出典)。

申請書の記載事項

  • 死亡者の本籍、住所、氏名及び性別
  • 死亡年月日
  • 埋葬又は火葬の場所
  • 埋葬又は火葬の年月日
  • 改葬の理由
  • 改葬の場所
  • 申請者の住所、氏名、死亡者との続柄及び墓地使用者等との関係

添付書類

  • 墓地又は納骨堂の管理者による、埋葬・埋蔵・収蔵の事実を証する書面
  • 申請者が墓地使用者等以外の場合は、墓地使用者等の承諾書(または対抗できる裁判の謄本)
  • 市町村長が特に必要と認める書類

なお、令和6年の省令改正で許可証などの様式が見直されたと厚生労働省の資料に出ています。実際の申請書は、自治体の窓口や公式ページで配られている様式を使います。

自治体の公式ページで確認できた手続き

公式ページを実際に開いて読めた2区を載せます。お住まいの自治体の手続きではありません。 申請先は、遺骨が今ある市区町村です。

東京都港区

  • 申請できる人: 墓地の使用者(お墓の権利を持っている方)、または墓地の使用者から委任を受けた方
  • 必要書類:
    • 改葬許可証交付申請書(墓地管理者の確認印が必要)
    • 改葬先の新しい墓地で発行された使用許可証または契約書(原本とコピー)
    • 承諾書(墓地使用者と申請者が異なる場合)
  • 受付: 芝地区総合支所 区民課戸籍係(遺骨がある市区町村の役所が申請先)
  • 郵送: 郵送での申請が可能(返信用封筒を郵送する旨の記載あり)

(2026-10-02確認・[東京都港区「改葬許可証の交付申請」](https://www.city.minato.tokyo.jp/shibamadochou/kurashi/todokede/kaisokyoka.html))

東京都世田谷区

  • 申請できる人: 墓地の使用者(申請人)
  • 必要書類:
    • 改葬許可証交付申請書(埋葬地の寺などで証明を受けたもの)
    • 改葬先からの受入証明書または使用許可書
    • 申請人の印鑑
    • 遺骨1体につき申請書1通
  • 受付: 各総合支所の戸籍係(管轄にかかわりなく受付・5か所)
  • 郵送: 郵送申請の詳細は各総合支所への問い合わせが必要との記載

(2026-10-02確認・[東京都世田谷区「改葬許可申請」](https://www.city.setagaya.lg.jp/02233/71.html))

両区のページとも、手数料と処理にかかる日数は読み取れませんでした。ここには書きません。窓口で確認してください。

申請者と墓地の使用者が違う場合

港区の公式ページには、墓地の使用者と申請者が異なる場合に承諾書が必要と書かれています。施行規則の添付書類にも、同じ趣旨の定めがあります。墓地の名義人が親や祖父母のままのときは、誰が申請者になれるかを先に確認します。

費用の見方は墓じまいの費用の内訳と総額の考え方、助成制度の調べ方は自治体の墓じまい補助金の調べ方で整理しています。